コールセンターはどんなところ?(元)中の人ならではの切り口で内側まで語る

かつてコールセンターで働いてました。
 
正社員として働いてましたし
派遣社員しても働いたことがあります。
 
コールセンターを
運営している業種は様々です。
 
私は主に外資系IT企業のコールセンター。
 
テックといわれる部署で働いてました。
 
ただ、たまに助っ人としてITは全く関係のないノンテクニカルな部署に送り込まれたこともありました。
 
あとは、転職の合間につなぎとして働いていた期間は派遣でしたが、その時もITとは全く関係ない業種のコールセンターで働いたことがあります。
 
発信のことをアウトバウンド
 
受信のことをインバウンド
 
と呼びます。
 
私は発信の営業から受信のカスタマーサポートまで経験しました。
 
また、オペレーター、スーパーバイザー、トレーナー、マネージャーなど、役割もひと通りは経験しました。
 
そんなコールセンター事情に実はけっこう詳しい私が、今回はコールセンターに関する情報をいろいろ紹介していきます。
 
 

 

自社でコールセンターを運営している会社は多くない

コールセンターというと、その会社の社員が他の業務もこなしながら電話対応してるイメージがありませんか?
 
実際にそういう会社もあります。
 
私が働いてたアメリカが母体のソフトウェア会社では、社員が基本業務をこなしつつ、電話が鳴ったら社員が対応するという会社でした。
 
でも、そういう会社よりもコールセンター業務はコールセンター運営を生業にしている会社に
 
業務委託しているケース
 
が圧倒的に多いです。
 
自前のコールセンターを作り上げるのは大変なことです。
 
場所の確保、インフラの整備、特化した人材の確保、運営ノウハウの構築
 
これら全部を自分たちでやろうとすればお金がものすごくかかります。
 
コールセンターの会社に業務委託しても、もちろんお金はかかるわけですが、でも、ゼロから構築するよりもお金はかからないと思いますし
 
やはり 餅は餅屋
 
業務委託の方がコストも抑えられるし、専門家に任せることでより高い効果を生み出すことができます。
 
 
というわけで、基本的に大きな企業の多くは業務委託でコールセンターを運営しています。
 
ハッキリしたことは言えませんが、GAFAと呼ばれる大大大会社でも部分的には業務委託を使ってると思いますよ。
 
 

どんな人が電話対応をしているの?

基本的にはアルバイトの人、もしくは派遣社員の人が多いです。
 
業務委託を受けている会社のアルバイト、業務委託を受けている会社に派遣されている派遣社員
 
ということですね。
 
ただ、これに関しては、同じコールセンターの会社でも発信系の営業会社と受信メインの会社とでは、体制が異なると思います。
 
 

発信系の営業会社

ひと昔前は固定電話メインの時代だったので、よく家にこういった電話がかかってきたのではないかと思いますが、インターネットや電話回線を切り替えませんかという営業電話。
 
ああいう発信営業をしている会社の多くは、正社員でも一日中アルバイト・派遣に混じって電話発信していることが多いです。
 
そして、アルバイト・派遣以上の成果を会社から求められるので、発信営業系の会社で正社員になる人はけっこう精神的には大変だと思います。
 
 

受信カスタマーサポート系の会社

社員が電話を受けることもありますが、大抵は人が足りない時や、二次対応と呼ばれるクレームに発展した案件やより高い知識や権限を必要とする案件の対応だけですね。
 
基本的に社員は電話対応よりもオペレーターから質問を受けたり、新人を育成したり、シフトや電話量を管理したりするスーパーバイザー業務。
 
または、そのセンター自体のマネジメントをするマネージャー業務に従事することがほとんどです。
 
 

アルバイトや派遣の経験値は?

よそのコールセンターで働いていた経験者を採用する場合もありますが、未経験から始めた人もたくさんいます。
 
これも会社によって様々ですが、しっかり教育する会社は1ヶ月くらい研修をみっちり受けさせて、デビューできるか否かのテストを実施してから現場にリリースするので、未経験からでも始められます。
 
対照的に全く教育をしないで現場にリリースする会社もあります。
 
発信系の営業会社に多いですね。
 
発信営業の場合はトークスクリプトが用意されていたりするので、電話の始まりから終わりまでそれを丸読みさせる会社の場合、総じて教育はほとんどしないで現場に放つ傾向が強いです。
 
 

お給料はいいの?

倉庫作業やチェーンの居酒屋・飲食店より時給は高めに設定されていることが多いです。
 
発信営業の仕事だと、基本時給以上に獲得したアポや受注数に対してインセンティブがつくことが多いので、電話営業が上手な人はけっこう稼げると思います。
 
毎日、毎月、数字と戦い続ける精神的にはきつい仕事だと思いますが、その分の見返りはちゃんとあります。
 
受信のカスタマーサポートは業種にもよると思います。
 
IT系や金融系の受信は専門知識を必要とするので、時給の水準は高めですが、単にイベント参加などの受付窓口として受信する業務だと、時給はそこまで高くはないです。
 
 

服装は自由なの?

コールセンターといえばオフィスレディーが制服で対応しているイメージがありませんか?
 
テレビCMだと絶対にそうですからね。
 
実際にそういう会社・現場もありますが、アルバイト・派遣社員に対しては服装が緩めの会社も多いです。
 
それこそ発信営業の会社だと、数字さえ出してれば何でも良いという風潮がけっこう強いので、男性は穴あきジーンズで金髪、女性はノースリーブで鼻ピアス。
 
オフィスカジュアルには程遠い格好のままで働いてる人もいます。
 
受信コールセンターの方が、それよりは傾向としてカチッとしてることは多いですが、スーツじゃなくても良い会社は多いです。
 
なので、コールセンターで働くアルバイトの人は受信発信問わず、けっこうバンドマンや芸人といった芸能活動を志している人が多いです。
 
 

シフトの融通はきくの?

受信業務はけっこう厳しいです。
 
受信の場合、その日に鳴るであろう電話量を事前に予測しています。
 
また、1人あたりが1日何件さばけるかも数値化しています。
 
そういった分析に基づいてギリギリの人員でシフトを組みます。
 
暇すぎてもコストですし、忙しすぎても繋がりにくいコールセンターになってしまいますからね。
 
1人1日50件を平均的にさばけるとします。
 
そのセンター全体で1日に鳴る電話件数は大体500件だとします。
 
その場合、10人シフト配置すれば問題なく回せますが、欠員が出ると残りの9人にしわ寄せかいきますからね。
 
受信のコールセンターはシフト・勤怠にはけっこう厳しいですし、重要な人事評価の指標となっています。
 
発信についても1日に発信しなきゃいけない量が契約で決まってるセンターだと、受信同様にシフト・勤怠には厳しいですが、完全に成果主義の会社であれば、あんまり獲得できない人はコストなので、むしろ休んでくれた方が良いかもしれません。
 
あとは、土日も営業しているコールセンターは平日に休みがとれる反面、土日祝日のどこかには必ずシフトインしなきゃいけないという制約があったりします。
 
 

コールセンターに向かない人

これはコールセンターでトレーナー業務などもこなしてきた私の持論、あくまでも主観の話をしたいと思いますが
 
話下手でもコールセンターはできます。
 
話が苦手なのは全く問題にならないです。
 
研修でそれはいくらでも鍛えることができます。
 
少なくとも電話対応時は話せる人にさせるのは容易いことです。
 
逆にあんまり向かないと思う人は
 
話しすぎる人
 
です。
 
まずは発信営業、確かにまるで話せないと営業にはならないんですけど、でも話しすぎる人も獲得率は高くないです。
 
上手な人は相手をお腹いっぱいにさせない人。
 
業界用語ではクロージングと言いますが、結びが上手い人こそが獲得上手です。
 
いつまでも結ばないで話し込んでしまう人、情報を与えすぎてしまう人は「もう少し考えてみます」と、断り文句を入れられてしまうことが非常に多い。
 
受信業務でも話しすぎる人はクレームの発生率が高い傾向にあります。
 
よくあるのはお客さんの話を遮ってしまう、被せてしまうこと。
 
悪気はなくても、話しすぎる人は相手の話を聞くことよりも自分が話すことに熱中してしまうので、間が悪くなってしまいがちです。
 
あと、言わなくてもいいことまで話してしまうことで対応が長引く、パフォーマンスが悪いオペレーターとみなされるケースも非常に多いです。
 
コールセンターはお客さんと話す仕事なので、話したがりな人が向いているという先入観があると思いますが、私の経験則から導き出す答えはノーです。
 
間違いなく
 
話上手より聞き上手が向いている仕事です。
 
 

コールセンターで使われているテクニックの紹介

最後にコールセンターでよく使われているテクニックの中で、日常生活にも取り入れられそうなものを2つ紹介します。
 
他にもいろいろあるんですが、記事が長くなってきたので、それはまた別の機会に放出しますね。
 
 

笑声(えごえ)

笑い声ではありません。
 
『笑顔の声』です。
 
要は口角を上げて話すということです。
 
電話だと相手の表情も仕草も見えませんから、声だけで相手の感情を推し量ることになります。
 
やはり、項垂れた姿勢で話せば声がこもり何となくネガティブな印象を相手に与えますし、笑顔で話せば発声が良くなり、声で相手にポジティブな印象を与えられるという考え方です。
 
特にネガティブな会話を扱う金融系のコールセンターでは、けっこうマストなテクニックとして使われています。
 
自分の口角がちゃんと上がっているか、いつでも確認できるように、デスクの上に鏡を置くことを義務付けられているコールセンターもあります。
 
もう一度言いますが、笑い声ではありません。
 
『えごえ』です。
 
笑い声だと相手を不快にさせる要素にもなり得ます。
 
 

イエスバット法(応酬話法)

応酬話法はセールストークの手法なのでコールセンターに限らず、営業マンの人は知っていることが多い話法です。
 
中でもコールセンターでよく使われるのが
 
『イエスバット』
 
つまり、一回肯定してから否定するということなんですけどね。
 
お客さんの意見に対して、そうじゃないことを伝えないといけない時に「お客さん、それは間違ってますよ!」とは、やはり言えないじゃないですか。
 
そう言ってしまったら、お客さんも確実に気を悪くすると思います。
 
でも
 
確かにそうですよね!そう思われる気持ちはよくわかります。ちょっと前までは実際お客さんの仰る通りだったんですが、でも最近はちょっと傾向が変わってきてるんですよ!」
 
こういう切り返しだったらどうでしょうか?
 
これがイエスバットです。
 
切り返さなきゃいけないタイミングだから切り返すけど、相手を否定するようなイメージは与えずに切り返す話法として広く使われています。
 
 

まとめ

以上、コールセンターで働いていた私が今回はコールセンターに関するいろいろを情報としてまとめてみました。
 
まだまだ全然書き足りないくらいでして、もっとテクニックとかも掘り下げていきたいし、クレームの具体例やクレーム対処の手法なども紹介していきたいです。
 
続きはまた別記事でまとめますので、コールセンターに興味ある方は楽しみにしててください。